東京ありがた記

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Arigataki is written in Tokyo.

『ディフィニトリーメイビー』から始まる金持ちオアシスの物語

ディフィニトリーメイビーが褒められて

その日の夜、車に轢かれて死んじまってても、俺は世界一ハッピーなやつだったぜ。

オアシスが1stアルバム『ディフィニトリーメイビー』を世に出したばかりの頃のノエルギャラガーの言葉です。

アルバムを聴いたあのポールマッカートニーから曲を褒められたらしいのです。

ちなみにその曲はこちら。御大の好みの傾向がわかりますね

オアシスはもともと英国マンチェスターでノエルギャラガーが曲を作って弟のリアムギャガーが歌っていたバンドです。

すぐにみんな「オアシスいいね!」となってアルバムが全世界で売れまくって、ライブの動員数も爆発的に拡大していきました。

ノエルギャラガーにいたってはポールマッカートニーとユニットを組めるほどの大出世です。

結局バンドとしては10年と持ちませんでしたが、オアシスが残したものは、これからもずっと価値を生み出していくことでしょう。

リブフォーエバーするオアシス

話はここで突然経済の話になります。

日本でもよく売れた本『21世紀の資本』を覚えていますか?

フランスの経済学者であるトマ・ピケティによって明かされた事実がこちら。

r > g

 =Return on Capital(資本収益率)=投資利回り
=Economic glowth rate(経済成長率)=賃金伸び率

つまり、「働くより投資した方が儲かるヨ」 と言っているのです。

そのことをよく噛み締めてから、もう一度ギャラガー兄弟のストーリーを思い出してみましょう。

むかしむかし英国マンチェスターの労働者だったギャラガー兄弟たちはオアシスというバンドを組みました。

リーダーのノエルギャラガーを中心にオアシスは物凄い速さで人気バンドに成長しました。

オアシスのまわりで曲を録音したり売ったりライブを運営したりする大勢の人が働いています。

はい、オアシス産業の誕生です。

その人たちはオアシスのコンテンツつくりで生計をたてていますから、バンドにもしものことがあったら大変です。

でもそのもしもはすぐにやってきてしまいました。

ギャラガー兄弟の喧嘩のせいで、オアシスはとてもあっけなく解散してしまったのです。

困ったのはオアシス産業従事者の人たちです。

どこか他に食いぶちを見つける他ありません。

一方そのころギャラガー兄弟たちは大金持ちになっていました。

オアシスがまだ元気に活動していたころにつみあげてきたコンテンツが、今では何もしなくても富を生み出す金のなる木になっていたからです。

You and I are gonna live forever

めでたしめでたし。

 

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