東京ありがた記

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Arigataki is written in Tokyo.

オアシスの武道館ライブはもうできないから記憶に残しておきます。

激闘! オアシス武道館ライブチケット争奪戦

ほんの数年前まではライブハウスを回っていたオアシス。

それがあっというまに世界の最重要バンドになって日本にまたやってくることになったのは沿って1998年のこと。

ライブ会場に選んだのは日本武道館

言うまでもなくビートルズ来日公演の開場です。

滞在ホテルもビートルズ同様、山王神社となりのキャピトル東急ホテルという念の入れよう。(名物のパイコー麺を食べたかも。)

当時のノエルギャラガーとリアムギャラガーにとってはほぼビートルズ聖地巡礼のノリだったのでしょうが、我々ロックキッズにとってはチケット争奪戦の闘いの始まりでした。

オアシス武道館ライブ発売当日。

私はチケットぴあの窓口に夜明け前から並んでいました。

当時チケット予約といえば事実上「チケットぴあ】一択。

ところが10時きっかりの発売と同時に完売。

行列の先頭の人でも買えなかったという異常事態でした。

もうこうなったら現場に行けば何とかなるのではないかと思った私はライブの当日、最後の望みをかけて日本武道館に赴きました。

2月の寒空の中のことでした。

私はリアムギャラガーを真似たモッズコートを着ていた記憶があります。

オアシスライブ当日、敗者復活戦に臨む

90年代当時最後の頼みと綱といえばダフ屋といわれる職業の人たちでした。

地下鉄の九段下駅から武道館入口まで連なるダフ屋勢、今回ばかりはチケットの仕入れが困難らしく「チケット買うよー」、「チケットない?」と殆ど買い方に回っていました。

私はひとりのダフ屋氏にチケットの値段を聞くとなんと 5万円 とのこと。

定価は1万円もしなかったはずですが、私としてはそれくらい出しても惜しくないというテンションでした。

ところがまだ仕入れてないので待っていろというダフ屋氏。

チケットを持つ観客は次々と我々を通り過ぎて武道館に吸い込まれていきます。

ある時でかいユニオンジャックの旗を持って前を通り過ぎた観客に向かって

「そんなの持って入れねーぞ!」

焦りを隠せず思わず毒づくダフ屋氏。

そしてとうとうライブが始まってしまいました。

しばらくしてダフ屋氏がようやく仕入れたチケットは8万円に暴騰。

私がその場で逡巡していると、近くにいた学生風情の男子が決死の覚悟で8万円のチケットを買っていきましま。

結局私はチケットを諦め武道館の外でずっとライブの音漏れを聴いていました。

オアシスのライブが終わった後の出来事

「音漏れライブ」が終わって帰ろうとすると、ある場所に人が群がっている光景を目にしました。

そう「出待ち」です。

私もせっかくなのでその群集に紛れ込むことに。

すると間も無く黒塗りの車がやってきましま。

どうやらノエルギャラガーが乗っているらしいとざわめく群衆。

私は車に駆け寄り窓の付近まで接近しました。

そして「写ルンです」でパシャっとやったかやらないかの瞬間、ボディガードの白人男に押し倒されてしまったのです。

その時の「写ルンです」はずっと現像することなく放置していたらいつのまにか無くしてしまいました。いったい何が写っていたことやら。

自宅に帰り着くと直ぐに『(What's the Story)Morning Glory?』をミニコンポにセットしました。

ついさっき武道館から漏れ聞こえてきた『Champagne Supernova』をちゃんと聴きたくなったからでした。

 
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