東京ありがた記

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Arigataki is written in Tokyo.

甲子園の高校野球はいつまで例外扱いなのか?

高校野球の情熱と冷静のあいだに

アートが好きなもので、「日曜美術館」を毎週楽しみにしています。

夕方のサザエさん同様、楽しい日曜日を感じるための環境装置でもあるため視聴を欠かすことはできません。

ある日曜日、いつものように午前9時前にテレビを付けて待っていると、突然どこかの野外施設が映しだされました。

甲子園です。

日本では年に2回、公共放送が高校の部活の全国大会を朝から晩まで何日間もぶっ続けで放送する習慣があります。

さらに高校野球は現実社会とは別のルールが適用されているようです。例えば、熱中症にならないために野外での運動は控えてください。ただし高校野球は除く等。

なぜこんなにも甲子園と高校野球は特別扱いされているのでしょうか。

甲子園ビジネスで食っている人が大勢いるからです。

つまり一大産業化しているわけです。

甲子園ビジネスはこれまでもこれからも雇用を生み出し続けます。

その経済圏で生きている人たちにとって、高校野球が普通の扱いになってしまうことは死活問題です。

今のところ甲子園×高校野球の特別扱いに変化の兆し感じられません。

かつてのプロ野球もそうでした。

30年ほど前までシーズンになるとほぼ毎日、テレビはプロ野球のナイター中継を最優先に放送していました。

あたかも日本人全員が野球がなくては生きていかないと思えるほどでした。

ところが今はそうではありまさん。

たまに放送してるくらいで、野球が好きな人は有料チャンネルで観るといった具合です。

でもなぜ高校野球はそうならないのでしょうか。

日本人の根強い感動ポルノ欲求がそうささているからでしょうか?

高校野球と甲子園ビジネスのこれからについて語らせろ

だからといって高校野球産業がこれからもずっと盤石であり続けるかは疑問です。

言うまでもありませんが、日本は少子化が進んでいますから、高校生の人口も毎年減り続けています。

そして母数の減った高校生が選ぶ部活は野球部だけではありませんから、人口が増えることのない日本において高校野球及び甲子園ビジネスはやがて消滅していく運命にあると思います。

ところで、日曜朝の私のささやかなお楽しみである「日曜日美術館」は、高校野球のため休止となったことはすでにふれましたが、夜の8時に番組を再放送するのです。

しかしたった今、高校野球の試合が長引いたため「日曜美術館」放送休止のテロップが出たところです。

日本人、まだ感動ポルノを見てたいの?