東京ありがた記

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『金持ち父さん』のロバート・キヨサキに憧れてド素人が不動産投資してみた結果

ロバート・キヨサキのように不動産投資したいと思ったら要注意!

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オリンピック前後に急騰する東京の不動産価格

『金持ち父さん貧乏父さん』といえば不動産投資を推奨しているイメージが強いですよね。

それはなぜかと言うとロバート・キヨサキさんの成功は不動産投資によるものだからです。

だからといってそれを鵜呑みにして投資対象を不動産一択にするのはあまりに危険です。

ロバート・キヨサキさんが成功したのは恐らく不動産投資が彼の一番得意なことだったからだと思います。

だからといって『金持ち父さん』を読んだ私たちも不動産投資が得意なのかどうかはわかりません。

むしろ他の投資の方が向いているかもしれません。

本を読むことは時に注意が必要です。

『金持ち父さん』は素晴らしい本ですが、うっかり誤読してしまうと恐ろしいリスクを背負うことになりかねません。

『金持ち父さん貧乏父さん』には資産を作るための有名なコンセプトがあります。

それは働き方を以下の4分類にしたもので キャッシュフロー・クワドラント と呼ばれています。

  • Employee(労働者)
  • Self employee(自営業者)
  • Business owner(資本家)
  • Investor(投資家)

その中でも投資家と資本家の収入は不労所得であり、その不労所得は不動産を所有することが近道だということでした。

今から5年以上前、私は新築マンションを購入しました。

『金持ち父さん』を読んで不動産投資による不労所得生活を夢見たからです。

「お金のために働かない」

「お金に働かせる」

「起業家になる」

こんな魅力的なパワーワードを浴びてその気になっていたのです。

私が実際に購入したのは都心エキチカ物件でした。

賃貸物件としての競争力はそこそこあるはずだと踏んでいました。

年間家賃収入から物件価格を差し引いた表面利回りは実に7.5%を見込んでいました。

ところが、募集を開始してもまったく反響がありません。

苦渋の決断で家賃を数万円下げてみても泣かず飛ばずの無反響。

まるで自分自身の体が切り刻まれるかのように毎月数十万円が流血していきました。

かなり深刻な状況に陥っていた当時の私にできることはただひとつ。

所有物件の掃除でした。

禅寺の僧侶のように床の雑巾掛けをしながら自分をひとり励ましつづけることしかできませんでした。

そんな厳しい状況が半年はつづいたでしょうか。

ある日曜日の朝のこと、私は近所のコーヒーショップにいました。

コーヒーを飲みながら過ごしていると突然ひとつのアイデアが天啓のようにひらめいたのです。

「今すぐ売れ!」

その日のうちに私は行動しました。

まずは物件の管理を任せていた地元の不動産屋から大手の不動産へ変えたのです。

するとどうでしょう、2週間目に内見が入ると、とんとん拍子に話が進み、1か月もしないうちに物件は売れたのです。

先方からの値引き交渉もなく私の希望価格で買っていただけたのです。

当時は2020年の東京オリンピック開催が決定した直後で誰もが不動産投資に明るい未来を抱いていました。

そんな時代のタイミングにも恵まれたのでしょう。

幸運としかいいようがありません。

そしてもう不動産投資は二度とやるまいと誓ったのもこの時でした。

もしもロバート・キヨサキが『金持ち父さん』を書かなかったとしたら、私たちはいったい誰からお金持ちになる方法を教えてもらえただろう?

『金持ち父さん』には人をその気にさせるパワーがあります。

ロバートキヨサキさんは自分の成功ストーリーを本にしたことによって、もしかしたら不動産投資よりも多くのお金を稼ぎ出しているかもしれません

世界中で本が売れまくった『金持ち父さん』には人をその気にさせるパワーがあります。

でもマネーリテラシーが未熟な人がそれに触発されて辿る道は私の実体験の通りです。

私のような実体験を伴った人が改めて『金持ち父さん貧乏父さん』を読み解いていくと、この本が不動産投資の手引き書なんかではなく、投資家マインドを教育することを目的とした教科書だということがわかってくるはずです。