東京ありがた記

東京ありがた記

Arigataki is written in Tokyo.

美術展の混雑回避ナビ

都内の大型美術展といえば、

・長い行列に長時間並ぶものだ。

・混雑しているほどいい展覧会だ。

・作品は群衆の頭越しに鑑賞する。

これらの思い込みが、デフォルト設定されている人は、どうぞこの先をお読み下さい。

 

文句を言う前にググるのが先
行列に並んでいる中でよく「なんでこんなに混んでいるんだっ!」とイラついている人もいたりしますが、
その人もまた人ゴミの立派な構成員だったりします。
本来、事前に情報を知っていさえすれば、何も問題なく回避できたことです。それなのに、丸腰状態でノコノコ出てきてしまった自分自身のミスジャッジを顧みようとしない。不愉快なことは、世間や他人のせいにし続ける人生が、これからも積み重なっていくだけです。

今の日本だったらみんながインターネットのアクセスできるのだから情報格差とかほんとはないはずです。
結果を左右するのは、まず情報得ようとしするか、しないか。次にその情報を活かすか、殺すかという「判断と行動の格差」でしかないと思います。

 

美術展の混雑原因をさぐる

〈観客動員数を成否の評価指標にしている〉

伝統的に日本の美術展は、大手新聞社やテレビ局などのマスメディアが仕切ってきました。
そして、マスメディアと美術館のメイン顧客は、日本で一番時間と金と人口を有する、アクティブシニア層であることが共通しています。
新聞社が紙面で、テレビ局が番組で展覧会の告知すればするほど、アクティブシニア層の動員が増え続け、会期終了間近になると、
さらに駆け込み組も参戦してくるので、動員数が積み上がるという図式です。

 

〈作品鑑賞様式のパッケージ化が進む〉

当たり前ですが、作品鑑賞に決まったルールはありません。
それなのになぜか、教科書のように最初から最後まで、順番通りに見ていくというコンセンサスがあるかのように、
殆どの美術展では、会場に入ってすぐ、
主催者のあいさつ文パネルのところで、いきなり渋滞していることが多いです。
さらに最近は「イヤホンガイド」という鑑賞ツールが、混雑に拍車をかけていると思います。

 

残念な美術展観賞にしないために

読んだり聞いたりすることには熱心ですが、肝心の観ることをおざなりにしていませんか?
それはとってもったいないことだと認識するべきです。
はっきりいって、解説なんてあとからいくらでも補足できます。
しかし本物は違います。
特に名品ともなれば、その場でしか感じることができないオーラを発しています。
それを感じることこそ展覧会の醍醐味だと思っています。
音声や文章に気を取られている場合ではありません。
そんなのはまるで、美味しそうな料理を目の前に出されているのに説明だけ聞いて満足しているようなものです。

 

スマートな鑑賞者の必需品

作品をじっくり鑑賞するなら、単眼鏡は絶対オススメ。
絵画でも工芸でも肉眼で見たときとは桁違いの没入感が味わえます。
4倍〜8倍までありますが、わたし4倍で十分満足しています。
高倍率モデルに比べて視界が明るいし、
ボディもちょうどいいコンパクトさで気に入っています。