東京ありがた記

東京ありがた記

Arigataki is written in Tokyo.

いつでもどこでも何度でもおいしいコーヒーが飲みたい人への答えはコレ!

コーヒー好きの理想

鎌倉にあるカフェのマスターがsnsのアカウントでコーヒーのおいしい淹れ方動画をあげていた。

動画ではアンティークのコーヒーミルも紹介していた。マスターのコレクションをいくつか見せてくれたがプジョー社製のミルが色といいフォルムといいたまらなくかわいらしかった。

私は10年くらい前に例のカフェオリジナルカラーの電動コーヒーミルを購入して今でもたまに使っているが、それがプジョー社製ミルの色にそっくりだった。それもそのはずでマスターはこのカフェオレにも似た色を参考にしていたらしい。初めて知った話だった。

あと手動のコーヒーミルも紹介していた。セラミック製のシンプルなデザインでカッコいい。これまた私も以前使っていたことがある。手動でガリガリと豆を引く場合、電動ミルだとほんの一瞬でできることに数分かかってしまう。そしてけっこうつかれる。しばらく併用していたけどやっぱり便利で簡単な電動ミルしか使わなくなった。とはいえ、ここ最近は電動ミルすらあまり使っていない。使ってないけどキッチンに置いてあるとカフェオレ色は相変わらずかわいい。

コーヒー好きの実際

ミルを使わなくなったからとはいえ毎日ドリップしてコーヒーを飲んでいる。そしてコーヒー豆はコンビニのセブンイレブンで売ってるものを使っている。

セブンイレブンのコーヒー豆にしたきっかけは単純だ。店内の100円コーヒーを飲んだ時にうまかったからだ。同じ頃マクドナルドでも100円コーヒーが人気だったけどセブンイレブンの方がうまかった。そのうまさは100円にしてはうまいというレベルではなくてマジでうまかった。(当時のセブンイレブンはドーナツにも力を入れていて仕事の合間とかにコーヒーとの組み合わせで食べるとちょっとした幸せを感じることができた。)

だとしたら毎回ドリップされたコーヒーを買うより、挽いた豆を買ってきてウチで淹れた方がお得なのではと考えたのだ。100gあたり千円を越す豆は当然うまいが、セブンイレブンは400gで398円(税抜き)でコスパがめちゃくちゃいい。

そしてもうひとつ大きなメリットがある。それは日本全国どこでもいつでも買えるということだ。例えば実家に帰省したときとか旅先でとか。あるいはカフェが閉まっていても関係ない。安定的に供給されている安心感は大きい。いつでもどこでも慣れ親しんだコーヒーの味を楽しむことができるから私は好きだ。

でもその手軽さからコーヒーを一日に何度も飲むよになっていた。ドリップしているもののテキトーな淹れ方になっていた。ここで話は一番始まりに戻る。鎌倉のカフェのマスターの動画を見てハタと気づいた私は丁寧に心を込めてコーヒーを淹れてみようと考えた。

コーヒー好きは淹れ方スキルを上達させるべき理由

愛用のコウノ式のドリッパーに無漂白の円錐型フィルターをセットして挽いてあるコーヒー豆を入れる。(ここでも相変わらずセブンイレブンのオリジナルブランドだ。)

次にポットで沸かした熱湯をドリッパーではなく、コーヒーを溜めるサーバーに注ぐ。それをまたポットに戻す。これを3.4回繰り返す。お湯が適温になるらしい。そしてドリッパーをセットしてコーヒー豆の中にお湯を少し注ぐ。泡が“500円玉“くらいになるまで注いだら1分間くらい蒸らす。コーヒーのほのかな香りを感じながらちょっと待つ。そしてここからが本抽出。ポットから出るお湯をできるだけ細くして注ぐ。泡がフィルターの縁に達したら一旦ストップ。コーヒーがサーバーに垂れていく音が聞こえる。香りも一層芳しくなる。同じことをサーバーのコーヒーが目安の量になるまで何度か繰り返す。できた。

カップに淹れたてのコーヒーを注ぐと湯気からアロマが薫ってくる。そしてひと口。うまい。昨日までのコーヒーと全然違う気がした。翌日もそのまた翌日も同じようにしてコーヒーを淹れてみた。(一日一回だけと決めて集中。)そしたらやっぱりうまい。セブンイレブンの豆だということに変わりはないのに。私は正しい手順で心を込めてコーヒーを淹れただけだが、どこにでもあるセブンイレブンのコーヒーの潜在能力をさらに引き出すことに成功した。

この経験からこれまでずいぶんもったいない淹れ方をしていたなと反省しつつも今度久しぶりに鎌倉のカフェで豆を買ってきてこの方法で淹れたらどんなにうまいことだろうかと、その日を楽しみに感じた。