東京ありがた記

東京ありがた記

Arigataki is written in Tokyo.

近畿地方のある場所についてについて

お山にきませんか。かきもあります。

山手線のとある駅の改札を出ると、その広告があった。

ほぼ山並みの風景だけ。

そのなかにポツンとこんな言葉が書かれていた。

お山にきませんか。かきもあります。

一見して旅行の広告なのかなとも思ったが、それにしてもどこかおかしい。

まず風景の画像が荒い。

それに「かき」とは「牡蠣」なのか「柿」なのか、あるいはそれ以外のものをいっているのか不明だ。

通りすがりにちらっと見ただけなのにあの広告のビジュアルが妙に心に刺さっていた。

調べてみると小説の広告らしかった。

それもホラー小説だ。

なるほど。広告を見た時の違和感に納得した。

そして後日実際に読んでみた。

読後の感想は、著者に案内されて連れてこられたところが最終的にものすごくやばいところだったという感覚だった。

そして著者は最後にあるものを用意して読者を救いようのない気分にさせる。

本の裏表紙あたりに袋とじがそれなのだが、私がそれを開封した時にこう思った。

呪われる!

ただならなぬ恐怖を感じた私はすぐに本を手放した。

なので今はもう手元にない。