東京ありがた記

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Arigataki is written in Tokyo.

大物アーティストから学べる困ったときの「マイルール」

憧れのミュージシャンを困らせたダサい話

そうそれは数年前のこと。東京都内のライブハウスでの出来事です。

そんなに有名でははいけど一部のファンにとてつもなく愛されているアイドルグループのライブ会場で、私がティーンの頃から憧れていた一流ミュージシャンに遭遇したのでした。

ところで、なんでそのミュージシャンがそんなところにおいでになっていたかというと、くだんのアイドルグループに、楽曲提供をしてたよしみでのこと。

千載一遇のチャンスに興奮した私は仲間を引き連れ憧れの人目掛けて強引に接近。握手と写真を要求しました。

だがしかしその方はすごーく迷惑そうに我々の要求を拒否。

予想もしなかった対応にびっくりしましたが、私たちはすごすごと退散しました。

すごーくイヤな気持ちになりました。

それはあの方の対応にではなく、冷静に考えたらあまりにも無礼な私の行為に対してです。

今となっては退散間際にあの方に謝ったのかさえ覚えていません。

そのイヤな気持ちは数年経っても心の中に沈みつづけ、成仏することはありませんでした。

それ以来、あの方の曲が日常の中でふいに聴こえてきたりすると、今なお、あの時の過ちの記憶が蘇ってきてつらいです。

かつて好きだった曲も、もはや積極的に聴けなくなってしまっています。

そうなったのもミュージシャンへのリスペクトが欠落していた私の責任です。

とは言え、そんなダサい経験をしているのは私以外にも数限りなくいるのではないでしょうか?

ミュージシャンのみなさんも失礼な一般人からの波状攻撃に苦慮されていることと思います。

ファンを見極めるシンプルなルールとは?

ここであるひとりの超大物ミュージシャンの対応を紹介します。

一般人からの攻撃に対して、その人にはマイルールがあるといいます。

「写真NG、握手OK」というシンプルなルールです。

そもそもミュージシャンである自分に接近してくる一般人がファンか非ファンかを瞬時に見分けるのは難しい問題です。

そこでまず写真NGで釘をさすわけです。

すると非ファンはすごすご退散します。

なぜなら非ファンの目的は「有名人とのツーショット写真」を人に自慢したいだけにすぎないからです。

一方、ガチ勢ならどうでしょか?きっと握手だけでも感激するはずです。

シンプルですが極めて合理的な戦略ですよね。

実はこれ、矢沢永吉さんのマイルールです。

今さらですが、かつて私がご迷惑をおかけしたあの一流ミュージシャンさんに心からお詫び申し上げます。