東京ありがた記

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Arigataki is written in Tokyo.

『天気の子』「その手があったか!」な、みんなをハッピーにする仕組みとは?

『天気の子』をテレビで観なかったら気づかなかったこと

もしも私が何かの会社をやっていたとしたら、『天気の子』の広告スポンサーになりたいと思いました。

『天気の子』の中には「マクドナルド」とか、「どん兵衛」が何の違和感もないどころか、リアルな東京の都市風景の中にあってけっこう印象的にプレイスメントされてました。

今やしんかい監督作品は強力なマーケティングのプラットフォームです。そこに自社サービスをのっけることができれば全世界に向けたマーケティングができるのです。

さらに番組の大口スポンサーはこの日のためだけに用意したCM流していました。『天気の子』の主人公たちが出ているので本編の一部かと思うほど。CMだけでも強力なコンテンツに仕上がっているわけです。

以前から広告業界では視聴者のCM飛ばし問題が悩みのタネでした。いかにリアルタイム視聴させるかに腐心してたはずですが、その方向性は正しかったのかどうか。

なぜなら視聴者にしてみたらCMなんて邪魔ものです。リアムタイム視聴してたとしてもCMになったらスマホを見るに決まってます。視聴者が自分たちの視聴眼鏡を最適化した結果です。

つまりテレビCMはWEBメディアにコンテンツとして負けてしまってるわけです。

すべてを丸くおさめる特注CMの凄いチカラとは?

『天気の子』特注CMはずっと負け続けだったテレビCMの久しぶりの勝利でした。そしてこれまでの課題を一気に突破してみせたのではないでしょうか。

リアルタイムはもちろんタイムシフトでも飛ばされることは少ないでしょう。さらに本編内や特注CMで紹介されたサービスは『天気の子』バイアスが魔法のようにかかっています。視聴者は実際以上の好感を持つことでしょう。これには恐るべき威力があります。

例えばカップ麺を食べようかなと思ったとき『天気の子』を見た人は「赤いきつね」ではなく「どん兵衛」を思い浮かべるはずです。

どこかに行って買う以前にもうすでに頭の中で勝負がついちゃってるんです。トーナメント戦を一気に勝ち上がっていくようなものです。


『天気の子』新海誠監督

できればガラガラの映画館でひとり没頭鑑賞してみたい。

ところで『君の名は』をテレビで見た時、最後の10分間で興醒めしてしまった私。ごはんの最後にファンタを飲んだような感じでした。

だから『天気の子』も最後10分間を警戒していました。最後においしいコーヒーがでてきたみたいでよかったです。

テレビ版はタダだから私のように映画館でみてない勢もけっこう視聴していると思います。壮大な物語と美しい映像は見応え十分でした。

その感覚はでかいスクリーンと最高の音響で観たいぞというモチベーションになります。

どこかの映画間でやってないですかね?