東京ありがた記

東京ありがた記

Arigataki is written in Tokyo.

老後資金だけじゃない老後の趣味について真剣に考えてみる。

趣味とは?老後とは?

かつて尊敬していた小説家の書いた本に【無趣味のすすめ】というのがありました。

一度読んだきり再読していないので記憶は不確かですが小説家の結論はこうでした。

「盆栽じゃなくて仕事を趣味にしろ。」

今の日本人で仕事が趣味だと言える人はどれだけいるのでしょうか?

それに盆栽を昔のイメージのまま捉えすぎています。

今や盆栽は数少ない世界的競争力の高い国産コンテンツのひとつになっています。

全体的に、認識がずれまくっているんだよなあ。

とはいえ無趣味の人は仕事でもしてないと暇過ぎて時間がつぶせなさそうだということは分かります。

私も長年無趣味でした。

無趣味だと休みの日がとにかく虚しくなりがちです。

無趣味ゆえ夕方くらいまでダラダラ、「休日感」を出すために近くの公園あるいは繁華街をあてもなく徘徊、不毛な時間を過ごすことがしばしばありました。

世の中の多くの人は普段仕事をしているので、無趣味であることの危機感を感じずに過ごせています。

しかし無趣味とは習慣のようなもので長く放置しておくことで生じる問題もあります。

一番問題なのは、好奇心の減退です。

好奇心がなければ何ごとにも興味を持つことはありません。

何にも興味がないゆえ自分から動こうということもしなくなります。

垂れ流しのモノやコトで暇つぶしをしていく人生となります。

趣味のヒント "誰からも頼まれてないのに気づけば夢中になってやっていること"

しかし趣味は無理して持つものではありません。

なぜなら趣味とは、好奇心があってのものだからです。

つまり興味があるものに出会った結果が趣味になるのではないでしょうか。

そしてついに私も興味があることに出会いました。

それは「陶片採集」。
きっかけは鎌倉へ遊びに行った時のこと。

浜辺を歩いているとやたら噐のかけらが落ちています。

その時はそれ以上気にも止めませんでしたが、しばらくして都内の美術館に行った時のことでした、

展示室の片隅に器のかけらが綺麗に展示されています。

採取地は「材木座」とありました。

つまり'鎌倉の海岸です。

私は鎌倉の砂浜で見た器のかけらを思い出しました

この瞬間、私の中で好奇心が稼働しました。

調べてみると鎌倉時代の鎌倉には日本最古の港があり中国との貿易が盛んに行われていたという。

その貿易品の中には陶磁器も大量に含まれていて、破片が今でも鎌倉の浜辺に散らばっているというのです。

つまり私が鎌倉の浜辺で見たかけらは鎌倉時代の陶片だった可能性が急浮上してきたのです。

この事実を知った私はすぐに陶片採取の鎌倉行き日程を決めました。
当日は始発で鎌倉に向かい、まずはツルガオカハチマングウに参拝。
そこからまっすぐ歩いて目的地にたどり着きました。

砂浜を見渡すとたくさんの陶片が散らばっていることが見えてきます。

その時すでに陶片群たちは私の目にはお宝同然に映っています。

それからはもう無我夢中になって陶片採取に明け暮れました。

朝8時から途中おにぎりとコーヒーでランチを済まし夕方5時までぶっ続け。

それは私がこれまで経験したどんなことよりも楽しい8時間労働だったからです。

陶片を詰め込んだリュックの重さは数十キロになっていたはずです。

でもその重さもうれしく感じてきます。

好奇心が満たされる喜びといったらそりゃもう最高です。

趣味があることのメリットを知っておきましょう

それ以来このエピソードは、コミュニケーションネタとしても活用しています。

例えば、陶片のことは鎌倉在住の人でも意外と知られていないことらしいので、話に興味を持ってくれることがよくあります。

あるいは初対面の人との会話に糸口に趣味の話は無難ですが、"陶片採取"という奇妙な趣味を自己開示することでコミュニケーションが思いもよらない方向にいくこともあっておもしろい。

好奇心を満たす趣味は、自分だけのオリジナルコンテンツだと言えます。

無趣味人間はこの自分だけのコンテンツが持ちようもありません。

仕事をしているうちは言い訳できますけど、何らかの事情で仕事が無くなったとき、無趣味人間は誰からも思い出してもらえません。

なぜなら人間関係のほぼすべてが仕事としかつながっていなかったからです。

仕事から離れた無趣味人間は限りなく無価値人間と同じとみなされ、その結果とても嫌な目に合うことだってあります。

【参考記事】仕事を辞めた時にわかる自分の価値と世にも残酷なお知らせ

もしも“盆栽“とつながっていたなら盆栽仲間から思い出してもらえただろうに。

みなさんは今何とつながっていますか?

年金問題に騒ぎすぎて見過ごされている老後の“無趣味問題”

老後のお金が足りなくなるかもという不安が煽られています。

しかしこの件は、対処方法が分かればわりと簡単に方のつく案件です。

  1. 毎月の生活費を完全に把握する
  2. つみたてNISAとiDeCoで資産運用する

毎月の生活費を把握するということは、これだけお金があればOKという適量を知ることです。

みんあが不安に感じているのは、いくらあったらいいのかが分かっていないからです。

まずは適量を把握すること。

話はそれからです。

つみたてNISAとiDeCoに進む準備を大至急整えてください。