東京ありがた記

東京ありがた記

Arigataki is written in Tokyo.

仕事を辞めた時にわかる自分の価値と世にも残酷なお知らせ

 

在職中の関係がネットワークビジネスの標的になる

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例えば勤めていた会社をやめてしばらくたっても誰からも連絡がこないとはどういことなのか?

これなんて何年も働いていたのに何の価値も提供できなかった自分への無言のフィードバックに他なりません。

私の場合もそうでした。

世にも残酷なお話を始めましょう。

誰からも連絡がこなかったと言えばそうでもありません。

思い起こせば2件ありました。

ひとつは元取引先からのアムウェイの勧誘。

もうひとつは元後輩からの自己啓発セミナーの勧誘でした。

私をアムウェイに勧誘した人物は転勤で地方に異動になった元取引先の人。

彼も転職を機にまた東京に戻ってくるというタイミングでした。

話を切り出された時はものすごくがっかりしたのを昨日のことのように覚えています。

その人とはそれ以来連絡をしていません。

それにしてもアムウェイってとっくの昔からオワコンになってませんか?

そもそもアメリカ発のアムウェイ、本国ではまともなビジネスとして認識されています。

なんで日本ではこれほどまでに嫌悪されているのでしょうか?

それは多分、日本へのローンチ戦略を間違えてしまったせいかもしれません。

丁寧なマーケティングなしにやってきては米国流のゴリゴリな手法でお金を吸い上げてしまったのでしょう。

日本におけるネットワークビジネスは初期にこびりついた悪いイメージが払拭されないまま現在に至るわけです。

さらにいうとアムウェイの商品はもはやメルカリとかで売られています。

それって、つまり、、、。

人はなぜ自己啓発セミナーにお金を注ぎ込むようになるのか?

30歳頃になると仕事の悩みが増えるのと同時に使えるお金も増えていきます。

そしていつのまにか自己啓発セミナーの情報に触れる機会が多くなってきます。意識がそっちの方に向いていっちゃってる証拠です。

私も多額の金をセミナーに注ぎ込んできましたが、複数のセミナーに参加してみて気づいたことがあります。

セミナー自体がビジネスであると言うことです。

特に自己啓発を売るセミナーは受講者から継続的な課金を得ることを目的に設計されていて、綿密なマーケティングが張り巡らされています。

例えば「居場所づくり」。

同じ悩みを持つもの同士が集まる場所では参加者の繋がりも強化されます。

そんな場所は居心地がとても良くなります。

いつも価値観を共有できて何でも話せる仲間がいる。

そんな場所は居心地がとても良くなります。

自己啓発目的のはずが、いつしか「ラブコネクション」を求めてセミナーに通うようになるわけです。

さて、会社を辞めた私に連絡してきたもう1人の人物が勧誘してきた自己啓発セミナー。

仕事の人間関係で悩んでいたけど、セミナーを受けて自分が変わったら周りも変わったと熱心にプレゼンしてくるわけです。

さすが営業力に定評があるお相手だっただけになかなか手強い。

それでも私にはその手のビジネスに100万円注ぎ込んだ経験値があります。

丁寧に聞いてあげたあとに、やさしく論破。

それから数年経ちますが、二度と連絡がきていません。

不安に耐えると見えてくる方向性

ネットワークビジネスという魔界村

そこの民たちの「お金の執着心」といったら凄まじいものです。

実は私も会社をやめて安定収入がなくなると「お金の執着心」が不気味に芽生えてきました。

社会的地位が無くなり、自己肯定感が極度に不足気味のタイミングでもあります。

瞬く間に執着心は巨大に成長していきます。

類は友を呼ぶというよう、お金の執着心は同じ心を持つ人たちを引き寄せあいます。

その時が運命の分かれ道です。

どの方向にいくのか?

それは私たちがこれまでの生き方か試される重要な瞬間です。

『天気の子』「その手があったか!」な、みんなをハッピーにする仕組みとは?

『天気の子』をテレビで観なかったら気づかなかったこと

もしも私が何かの会社をやっていたとしたら、『天気の子』の広告スポンサーになりたいと思いました。

『天気の子』の中には「マクドナルド」とか、「どん兵衛」が何の違和感もないどころか、リアルな東京の都市風景の中にあってけっこう印象的にプレイスメントされてました。

今やしんかい監督作品は強力なマーケティングのプラットフォームです。そこに自社サービスをのっけることができれば全世界に向けたマーケティングができるのです。

さらに番組の大口スポンサーはこの日のためだけに用意したCM流していました。『天気の子』の主人公たちが出ているので本編の一部かと思うほど。CMだけでも強力なコンテンツに仕上がっているわけです。

以前から広告業界では視聴者のCM飛ばし問題が悩みのタネでした。いかにリアルタイム視聴させるかに腐心してたはずですが、その方向性は正しかったのかどうか。

なぜなら視聴者にしてみたらCMなんて邪魔ものです。リアムタイム視聴してたとしてもCMになったらスマホを見るに決まってます。視聴者が自分たちの視聴眼鏡を最適化した結果です。

つまりテレビCMはWEBメディアにコンテンツとして負けてしまってるわけです。

すべてを丸くおさめる特注CMの凄いチカラとは?

『天気の子』特注CMはずっと負け続けだったテレビCMの久しぶりの勝利でした。そしてこれまでの課題を一気に突破してみせたのではないでしょうか。

リアルタイムはもちろんタイムシフトでも飛ばされることは少ないでしょう。さらに本編内や特注CMで紹介されたサービスは『天気の子』バイアスが魔法のようにかかっています。視聴者は実際以上の好感を持つことでしょう。これには恐るべき威力があります。

例えばカップ麺を食べようかなと思ったとき『天気の子』を見た人は「赤いきつね」ではなく「どん兵衛」を思い浮かべるはずです。

どこかに行って買う以前にもうすでに頭の中で勝負がついちゃってるんです。トーナメント戦を一気に勝ち上がっていくようなものです。


『天気の子』新海誠監督

できればガラガラの映画館でひとり没頭鑑賞してみたい。

ところで『君の名は』をテレビで見た時、最後の10分間で興醒めしてしまった私。ごはんの最後にファンタを飲んだような感じでした。

だから『天気の子』も最後10分間を警戒していました。最後においしいコーヒーがでてきたみたいでよかったです。

テレビ版はタダだから私のように映画館でみてない勢もけっこう視聴していると思います。壮大な物語と美しい映像は見応え十分でした。

その感覚はでかいスクリーンと最高の音響で観たいぞというモチベーションになります。

どこかの映画間でやってないですかね?

『バフェット流投資』メリットとデメリットについて語らせろ!

最近個人投資家がが激増しているそうです。

投資初心者もずいぶん参入しているようですが、まずは投資の神様ウォーレン・バフェットさんの本を読むなどして投資コンセプトを知ってからでも遅くありません。

「バフェット流投資」については何記事にもわたってとりあげたいお話なのですが、今回の記事ひとつにメリットとデメリットの要点をまとめましたので早速見ていきましょう。

バフェット流投資のメリット5選

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①自分のよくわからないものに投資しない

普段からよく使っているお馴染みの商品、サービスだったらその善し悪しをよ〜く分かっているはずですよね。
ヘタな起業分析なんかよりも自分の肌感覚のほうがよほど役に立つことがあります。

②安全域で株を買う

つまりできるだけ安値で買っておきましょうということ。
値上がりで利益の最大化、下落でも利益の確保ができる、どうころんでも損しない最善の策。

③ 参入障壁の高いビジネスに投資する

特に強力なブランドをもっていたり、ガチガチの規制で守られている企業に対して並の企業は太刀打ちできません。
さらに競争優位性の高い企業は高配当が多いようです。

④ バリュー株を探し出す

潜在価値というものは目に見えません。そのために正しく評価されずに放置されている株が世の中にはけっこうあります。
そんなお宝株を誰よりも早く発掘するわけです。
そしてあとは静かに値上がりするのを待つばかり。

⑤ 財務諸表を精査する

このスキルを身につけているひとは無双です。
①〜④のすべてのメリットを享受することができているはずですから。

メリットばかりをお伝えしてもあれなので、次はデメリットの方も紹介していきましょう。

バフェット流投資のデメリット5選

①「よくわからないもの」という言葉を鵜呑みする

ネット関連産業は現在最も付加価値の高い産業です。
GoogleAppleAmazonNetflixなどのサービスに私たちは実際ものすごく親しんでいます。
それなのに「米国株はよくわからないから」という理由で投資しないことは大きな機会損失をしています。

② 安全域ルールに固執しすぎるあまり買いタイミングを見逃し続ける

これもまた結局機会損失するという。

③ 参入障壁が高い=儲かるビジネスと誤解している

例えば銀行。
うっかり日本のメガバンクなんていうオワコン株に投資しがち。

④ 自分で探すよりバリュー投資勢の推奨銘柄を選ぶようになる

そんな人たちにひとこと。
投資は自己責任ですヨ。

⑤ 財務諸表の学習が難しすぎて挫折する

これはもうほとんどの自称投資家が通る道です。
学習方法に正解はないのですから自分のニーズに合った費用対効果の高い学習方法を見つけるべきです。
個人的には英文決算書のほうに注力した方が何かといいじゃんと思っています。

それでもバフェット流投資に挑戦したい人への伝言

いかがでしょう。メリットは大きいですが、誤解によるデメリットも正直大きいです。

投資リテラシーをしっかりもっている人ならバフェット流投資の言わんとすることを消化することができるでしょう。

ところがそうではない人の場合、自分の都合の良いように解釈しそのまま間違った方向に突っ走ることなんてこともあり得ます。

つまり成功から遠ざかっていくのです。

わたしたちはウォーレンバフェットの投資人生は成功に彩られているというイメージを持っています。

でも失敗案件もあるのです。

たとえば「自分の分からないものに投資しない」という理由からAppleに投資していなかったこともそのひとつです。(今はものすごく投資してる)

しかしその後のAppleの凄まじい成長はご存知のとおり。

バフェットさんにとっては痛恨の機会損失です。

私もそのことはバフェット本を読んで知りました。

あるいは「あの成功事例も今思えば失敗だったよね」と時を経ることによって評価が変わってしまうことも起こるかもしれません。

こんなふうに私たちはバフェット流投資を自分自身で吟味していくスキルを身につけて行きたいものです。

最後にバフェットさんのことばをひとつ紹介して終わりにしましょう。

株式市場はさながら神のごとく、自ら助くる者を助く。
しかし、神と違って市場は右も左もわからぬ者を許さない。

ですって。それではまた。

俺の古美術自慢

東京はアートの密集地です。

日本ではアートの定義は広くて、その範囲には古美術も含まれています。

つまり東京は古美術の街でもあるのです。

古美術好きには楽園のような街です。

古美術好きによくある光景

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My Favorite Chawan

東京の青山にある古美術屋に立ち寄った時のこと、そちらで素晴らしいお茶碗に出逢いました。

そのお茶碗の値段は私がこれまで購入してき相場に比べると10倍ほどお高い。

名残惜しくありましたけどその日は撤退することにしました。

お茶碗に心を奪われていた私は己にこう問いました。
「なぜあのお茶碗が欲しいと思ったのだろう?」
そして買う決心が付いたのです。

古美術は購入を逡巡していると次の機会が巡ってくるかどうかは保証されていない早いもの勝ちの世界です。

あのお茶碗だってもしかしたら今この瞬間に売れてしまっているかもしれませんが、それは古美術好きにとっては当然の習い。

ご縁がなかったとあきらめるまで。

次の休みの日、もう一度行ってみよう。ご縁があればきっと手に入ることでしょう。

 

美の巨人、柳宗悦は多くの言葉を求めなかった

あくる日の午後、私はどきどきしながら青山にあるお店を再び訪れました。
うれしいことに、お茶碗はまだあったのです。

先日と同じように、昼下がりの陽光に照らされておりました。
私はお茶碗を手に取り眺めました。

とても、とても良い。

もしも、このお茶碗が東京駒場日本民藝館にあったとしても不思議ではないほどの良いお茶碗です。

日本民藝館は哲学者である柳宗悦によって創設されたました。

柳宗悦の眼に適った品品が収蔵、または展示されている歴史のある民藝美術館です。

彼は良きものを見た時は、ただひとこと「良い」とだけ言ったという。

柳宗悦古今東西の美を知り尽くした人物です。

彼の発したのがたった一言だとしても、その背景には、いわば究極の美のデータベースの裏付けがしっかりとありました。

だから柳宗悦が「良い」と言ったのならそれは絶対的に「良い」のです。

これ以上言葉を尽くす必要はない。

柳宗悦は日常使いの雑器の中に美を見出す価値観をも発見した目利きでした。

かれはそれを「民藝」と言い表しました。

私が東京青山で眺めていたそのお茶碗も、もとは琉球八重山で焼かれ、名もなき民が生活の中で使った雑器、すなわち民藝品に他なりません。

おそらく少し前ならこのお茶碗を見たとしても「良い」とは思えなかったかもしれません。
ところが、ここ数年、柳宗悦という美の巨人の肩に乗っかっりながら、数多の民藝品。眺めてきたからでしょうか、私はそのお茶碗をたまらなく「良い」と感じたのです。

そしてかつての八重山の民のように、このお茶碗で酒を呑み、飯を食い、たまに一服のお茶をいただくことを想像しました。

古い茶碗は、本来の茶碗の機能を超えたものを有している

江戸時代の中頃、琉球八重山の窯で焼かれたお茶碗です。

鉄絵で描かれた渦巻文様と、灰釉の半端な掛け方が特徴的です。

高台まわりは肌色の土が見えています。雑器とは思えない洗練された作行きです。
見どころはまだあります。

それは灰釉と地肌の境界の景色が、山の稜線に見えました。

すると左上の銀繕が山を照らす月の様にも見えてくる。

それは、まるで横山大観の富士図のようです。
あるいは境界線の見方を変えてみると、今度は遥か先まで続く一本の道にも映ります。

あの東山魁夷の「道」を彷彿させる見事な景色です。

そしてもっとよく眺めていると、躍動的な筆跡で描かれた渦巻文様がいつしか樹木のように思えてきました。

上空に輝く銀繕の月が手前の渦巻文様の樹木と奥行きのある一本道を照らしているようです。

前景に思いっきり物体を配置した大胆なその構図は歌川広重の浮世絵そのものです。

そして浮世絵に影響を受けた有名な画家のひとりである、フィンセント・ヴァン・ゴッホの描いた絵画のようです。
私の愛する茶碗はこれだけ多くの絵画を内包している。

それが良いと思った理由です。

こんまりの片付けの価値は日本女性の価値

こんまりの成功は必然といえるワケ

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やがて片づけられちゃうかも?

「奥さんにするなら日本の女性」
こんな言葉を一度は聞いたことが有りませんか?

ほとんどの人はそれは昔の話だと思っているようですが、実はこれ、現在の話でもあるのです。

「こんまり」こと近藤麻理恵さんは現在世界で一番有名な日本人女性です。

そしていまのアメリカ人が日本女性に対して抱く典型的なイメージは「こんまり」だというのです。

いつも綺麗、趣味が良く、頭も良い。家でもいろいろなハックを発揮する。

こんまりさんの活躍によって日本女性のイメージはアップグレードされていたのです。

以前から世界で一番優秀なのは日本の女性であると確信していました。

もちろん日本の男性も優秀であることに違いはないのですが、それは日本女性の優秀さの上に成り立っているように思えてなりません。

つまり日本の女性が優秀だから男性も優秀という関係で、その逆は成り立たないのです。

日本の女性は社会というマクロの環境においては「女は男を立てるもの」という古来から根強く残っている価値観に影響されています。

さらにミクロの女性コミュニティにおいても彼女たちは好むと好まざるに関わらず、微妙な誤差の範囲でマウントを取り合う不毛な戦いに巻き込まれているように映ります。

こんまりが証明した日本の「女子力」の価値

さて、こんまりも日本で生まれて、日本の学校の教育を受け、日本の風習の中で生活してきたふつうの日本人女性だったはずです。

ところが片付けることに関しては常軌を逸した情熱を持ってたのです。

本人曰く「片付けのヘンタイ」 であり、筋金入りの片付けガールです。

片付けや整理整頓というのは日本人にとって馴染みのある価値観です。

それを遂行するための独自のルールが彼女にはありました。

すなわち、「ときめくかときめかないかで片付ける(捨てる)」ことを決めたのです。

片付けのヘンタイがたどり着いた前人未到の境地です。

このコンセプトをまとめたこんまりの著書『人生がときめく片付けの魔法』が数年前に売れまくりました。『人生がときめく片付けの魔法』をamazonで調べる

断捨離とかいう言葉も流行った頃のことです。

それからさらに数年後のこと、彼女は片付けと整理整頓の価値観を米国の地で根付かせることに成功。

それは結果的に日本人女性の競争力の高さをグローバルに発信しているとも言えます。

こんまりさんの成功のいきさつについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

こんまりの片付けを学ぶべきは日本の男たち

片付けや整理整頓に興味がないからといって「こんまり本」をスルーしていませんか?

この記事では「こんまり」を通じて日本女性の海外における競争力の高さについて論じてきました。

しかし日本の男性は、女性の優秀さをしっかりと認識できているのでしょうか?

「こんまり本」には、 いつも綺麗、趣味が良く、頭も良い。家でもいろいろなハックを発揮する。 日本の女性の「女子力」が披露されています。

しかし残念ながらここ日本においては、はその力が単に日本男性を甘やかせる状態になっています。

例えば、野球部とかサッカー部の女子マネだったり、お菓子工場のパートさんとしてほとんど無償に近い形で浪費されているのです。

日本の男性が仕事以外の生活能力に欠ける(最近では仕事能力ですら)といわれているのは、この女性にどっぷり依存する構造が未だに温存されていてるからだと思っています。

日本の男性はすぐに反省するべきでしょう。

そして『人生がときめく片付けの魔法』を読んで彼女たちに敬意を払うべきでしょう。『人生がときめく片付けの魔法』をamazonで調べる

日本の女性のその力は日本をいい方向へ導いてくれる可能性を秘めているように感じます。

男性ができることはあまりありません。

あるとしたら決して女性の邪魔をしないこと。

ただそれだけでは?

小津映画を観て考えた本当に安心できる東京の防犯とは?

ある日のニュース。都心のタワマンに配達業者を装った音が30代女性宅に侵入、現金600万円を奪ったというのです。

これまでタワマンは高額だから防犯も万全だろうというエンドユーザーの思い込みと、タワマンは防犯が万全だから高額で売れるという業者側のマーケティングによって構築されてきた両者の都合のいい前提が覆された一件でした。

 

無料の防犯システムを発見

ところで、私の住むマンションは都心の築50年以上の2DK物件です。(ほんとは今年、二度目のオリンピックを迎えるはずだった)タワマンに比べたら防犯の備えなんてないも同然だと思っていました。だがしかし例のニュースを聞いた時、私はとてもとても大切なことに気づきましま。実はうちのマンションにはタワマンにはない独自の防犯システムがあったのです。

私のマンションの敷地の隣には高校のグラウンドがあります。体育の授業とか部活とか体育祭とか年がら年中若者たちと先生らの雄叫び、悲鳴、怒号、警笛が発生しています。近隣住民の立場からすると迷惑だとずっと思っていました。

でも防犯の視点から考えるとその捉え方がガラッと変わってくるから不思議ですね。どういうことかというと、若者が騒がしくしていることによって自宅が衆人環視下の環境になっているのです。そんなとこで強盗なんてする気になるでしょうか?それよりもっと“ 仕事“のしやすい他の物件を当たるはずです。

今回の事件でタワマンは受付さえ突破してしまえば個人宅へのアクセスは案外容易だということが実証されてしまいました。その受付にしても配達員だということであればほぼスルーだったことでしょう。ところがうちのマンションの目の前は学校のグラウンドです。

今日も朝から晩まで若者が監視してくれています(というふうに思うようにしている) 。こんなにありがたいことはありません。

60年前の東京には驚くべき防犯効果があった

さて、ここで話は一気に60年くらい遡ります。当時の東京でも新築の分譲戸建てが供給されていたエリアがあったようです。

小津安二郎監督『お早よう』は新しい住宅地にいわば他所者同士の家族が居を構え、新しいコミュニティが形成されます。そのうち住民はローカルルールや暗黙のルールに従った生活を余儀なくされていく模様が描かれています。

このとても息苦しいとも思えるコミュニティですが強みもあります。侵入者の排除機能がすごい。それは何かと言うと異質なものに浴びせられる人の目です。

先に触れた私の自宅マンションも人の目を防犯に利用しています。偶然にも映画の公開当時と私の自宅マンションの築年はほぼ同時代です。この60年も前からある衆人監視防犯とタワマンの防犯システム、どちらが優れていると言えるでしょうか?

以上です。

 

魯山人の器をたくさん鑑賞して目指す知ったかぶりからの脱却

 

魯山人の器はなぜいいのか説明できますか?

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カタカナの「ロ」印

大芸術家、北大路魯山人の残した品が世界でいちばん多く集まっている街、東京。

例えば銀座界隈をそぞろ歩けば魯山人作の本物に触れる機会がけっこうあって、その時はやっぱり魯山人はいいなと思ってたりしていました。

実は、どこがどういいかはうまく説明できませんでしたが、、、。

ある日、魯山人の展示会を銀座でやっていたので見に行ったことがありました。
会場には水琴窟の清浄な再現音が流れていた中、私は作品ひとつひとつ見てまわりました。

黄瀬戸茶碗、伊賀の花入、備前の壺、 赤絵の鉢、染付の徳リなど、魯山人はどれもいいなと思って会場を後にしました。

その帰り道のこと。

私は自宅の近所にある馴染みの古美術店に立ち寄り、店のおやっさんに、銀座で魯山人をたくさん見てきたという話をしました。
するとおやっさんからするどく問われたのです。

魯山人がなぜいいのか、わかるか?」

私は思わず答えに屈しました。

言葉が出てきません。

説明できないのです。

ついさっき魯山人の作ったものを実際に見て「いい」と感じたばかりだったというのに。

私は何をもってして「いい」と思っていたのでしょうか?

まさか、みんながいいといっているから?

魯山人器と料理は切っても切り離せない関係

料理と食器とは相離れることのできない、いわば夫婦のごとき密接な関係がある。

魯山人の言葉です。
魯山人は漫画「美味しんぼ」の美食倶楽部を主催する海原雄山のモデルと言われていることから美食を極めた人物です。その魯山人からすると料理はもちろんのこと、食器を極めずして美食を極めたとはいえないのです。

魯山人はろくろを回さなかったそうですが、本職の職人よりもやきものを知り尽くしていたそうです。

やきものの美しいプロポーションの造形は職人に求め、自らは絵付けに力を注ぎました。

しかしなぜ料理を盛る器に絵が必要なのでしょうか?

例えば銀座の会場でみた呉須赤絵の鉢。

微かに青みがかかった釉薬がたっぷりかかった白地に赤い呉須で実に奔放な絵付けがしてありました。

その中に濃い紫色をしたぶどうを盛り付けてみるとします。

ぶどうを食べていくと見込みの中に描かれた絵が少しずつ姿を表してくる。

最後の一粒を食べるまで愉しみがつづくしくみです。 

魯山人の器に流れ込む日本美術の潮流

 

そしてもうひとつ。

北大路魯山人の作品から漂う品位と雅さ。

それは桃山時代本阿弥光悦尾形光琳など卓越した先人たちの影響を強く感じます。

さらに桃山時代の芸術家たちのクリエイティブマインドも元を辿れば、平安王朝美術への憧れからきたものです。

つまり日本美術の原点は平安時代の王朝文化にあることに気づきます。

魯山人の凄さは、平安時代から脈々と続く美の流れを自分に引き込んで、新しい流れを作りだしたことにあるといえます。

その根幹には「料理」と「日本美術」があります。

それが魯山人が時を経ても「いい」と言われ続けている所以だと考えています。魯山人本人の言葉で美と食についてこちらの著書で語っていますのでぜひどうぞ。

「すぐにお金持ちになりたかっただけなのに」レバレッジ型ETF投資の末路について語らせろ!

お金を大切にしている、ありがた記管理人です。

今回は、すぐにお金持ちになりたいと強く願う人向けのお話です。

少し長くなりますがお付き合いいただけましたら幸いです。

レバレッジETFですぐにお金は増えたけれど

それは2016年6月のある日こと、世界の株式市場が突然暴落しました。

英国のEU脱退が国民投票で決まったからです。

私はその時昼寝から起きたばかりでしたがチャンスと思い、日経平均レバレッジ・インデックス連動型ETFを買いました。

その後すぐにマーケットが元に戻ったところで売却。

ほぼ底値で買っていたので十分な利益が出ました。

それは素晴らしい成功体験でした。

これはいいぞと味をしめた私はこれより破滅の方向へ舵を切ります。

日経平均が上がれば二倍下がり、下がれば二倍上がるとされる日経平均ダブルインバース・インデックス連動型ETFも使えば相場が上げても下げても交互に利食っていけばお金持ちになれるぞと考えたのです。

しかしそれはマーケットタイミングを狙うという神のみぞ知る作戦です。

終わりの始まりは間もなくやってきたのでした。

ダブルインバースが大きなお荷物に

上がり続けているマーケットの下落を見込んで買ったダブルインバースでしたが、その後も上げ相場は止まらず含み損が拡大していきました。

そして迎えた11月、世界のマーケットには再び波乱が起きました。

米国の大統領選当日、トランプ候補の優勢が伝えられるとマーケットは急激に下げ始めたのです。

これは含み損を抱えていた私にとってはグッドニュースでした。

PCモニターにかじりついて脱出のポイントまでチャートが落ちてくるのをヒリヒリしながら待ちます。

ところがあともうすこしのところで東京市場が終わってしまいました。

とは言えものすごい大暴落でしたから明日も下げの勢いは止まらないだろうと一応先物をチェックすると、なんと下げ止まっているではないですか。

しかも徐々に上げに転じてきています。

私はこのとき脱出に失敗したのでした。

追い詰められた個人投資家の最後のあがき

その後世界のマーケットは米国のトランプラリーに引っ張られるようにして果てしなく上昇していきました。

破滅の道を突っ走ってる私がその間何をしていたかというと、 ダブルインバースのナンピン買いでした。

賭け金と含み損がどんどん膨らんでいきますが、それでも相場はなかなか下がりません。

こうして何年も大切なお金が何の価値も生まずに封じ込まれていたのですが、千載一遇の最後のチャンスが巡ってきました。

コロナショックです。

私はマーケットが大暴落しているタイミングでダブルインバースを更にナンピンしました。

世界が不況に突入したと思いマーケットが下りつづける方に賭けたのです。

ところがすぐにマーケットは底を打ち、急激なV字回復どころかコロナ前の水準すら超えて上がり続けていったのです。

世界がこんな状態なのにマーケットが上がっているのが納得できない憤りと、ダブルインバースではなく日経レバを買わなかった激しい後悔に精神を擦り減らしていきます。

だからといって損切りは絶対にしたくない私は、「二番底が来るぞ説」を拠り所にしたナンピン戦略を継続し逆転勝ちを狙ったのでした。

私がレバレッジETF投資に大失敗した理由

あれから1年以上経っても未だに二番底は来ていません。

ダブルインバースも無惨な状態で放置されています。

投資家きどりでやってましたけど、実力はずっとど素人のままだったわけです。

振り返ってみれば私は株式市場という地雷原の中であまりにも無防備で、

地雷を致命的に踏みまくっていることがわかりました。

以下の通りです。

  1. 自分が何に投資をしているのか理解していなかった。
  2. マーケットタイミングを狙おうとした。
  3. 損切りをしないどころかナンピンした。

特によく分からないものにみんながやっているからというだけで買うことは恐ろしいリスクを負います。

すぐにお金持ちになりたい気持ちはわかります。

だけど、レバレッジETFへの投資をする前に知っておいてもらいたいこともあります。

その続きはまた次回。

つづく

給付金、次こそ最速でもらう話をしよう

面倒くさいを突破する、なんでもゲーム化戦略

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人生はRPG

いつくるかと指折り待っていた役所からの封筒。

でもいざ届いてみると安心しちゃうんですかねぇ。

そのうちやろうなんていうなまけ心がついつい出てきちゃって、ろくに中身も見ずに平気で放置してるんですから困ったものです

「あしたやろうは馬鹿野郎」なんて言葉があるくらいですから、人は昔からの面倒くさがりだったんですね。

で、面倒くさいことは大嫌いなはずの私たちですが、実は損することも同じくらい大嫌いなんです。

面倒くさいからといって放置していたのでは、お金がいつまでたってももらえずに大損してしまいます。

ええ、私もこれまで随分とこの面倒くさいけどやらなきゃ問題に苛まれてきました。

苦節数十年、やっと有効な手段を発見しました。

今後面倒くさいことに対処しなきゃならなくなった時はこうしましょう。

何でもスマホアプリのゲームのようにミッション化してひとつづつクリアしていきます。

そうしたら案外ストレスなくゴールに辿り着くことができます。

報酬は現金 4つのミッションをクリアしょう

自宅に書類が届いてから、最終的に現金が私たちの口座に振り込まれるまでの工程は4段階に分けることができます。

つまりミッションはたった4つだけです。

ではいよいよ今回のミッションの発表です。

Mission #1 
 
大至急開封せよ!
 

まず封筒を開封しなければならないのは誰でも分かっているはずです。

ところが不思議なことになかなか開封しようとしない人って一定数います。

ここで出遅れてはダメ。

届いたら大至急開封が鉄則。

開封の儀"ともいいます

 Mission #2
 
読解せよ!
 

まずは、開封おめでとうございます。

早速複数枚の書類が出できたことと思います。

ここから次のミッションの始まりです。

書類に何を記入するかを理解するために地味に頭を使わなければなりません。

無防備でいたところをいきなり読解能力を問われる状況に追い込まれ、一定数の人は脱落(後回し)していくことになります。

このミッションは前半の山場です。

"読解テスト"のために、あらかじめ集中できる時間と場所を確保しておきましょう。

 Mission #3
 
転記と捺印せよ!
 

地味な地味なミッションはまだまだつづきます。

書類は現金振り込み先の口座番号を書けといっています。

自分の口座番号を覚えている人は別ですが、ほとんどの人は通帳かカードに書かれている番号を見ながら書類に転記する手間がいります。

そして最後にハンコをぐりぐりと捺印します。

普段から通帳やらハンコやらの置き場所が定まっていないとこんな些細な作業すらスムーズに行うことができません。

それどころか探す手間に嫌気がさして脱落リスクの要因にもなり得ます。

つまり普段の整理整頓習慣が問われているミッションなのです。

Mission #4
 
転記と捺印せよ!
 

さてこれで一応書類の用意は終わりました。

ちょっとした達成感も味わえるかもしれません。

ここでらしっかりと味わっておくべきだ。

しかし私たちはウサギのようにゴール目前で立ち止まってはいけません。

まだ真のゴールにたどり着いていないという事実はウサギもカメも同じです。

だからすぐに記入した書類を同封された封筒に入れましょう。

気の利いた人なら宛先の“宛“に線を引いて“御中“と書き加えてもよいでしょう。

そしてそのまま最寄りの郵便ポストに行って欲しいのです。

「何かのついでの時にでも」などとうっかり思ってしまったらダメです。

これまでの努力を全部ドブに捨てることになります。

大至急家を飛び出すべきです。

そして郵便ポストに投函してくどさい。

“カサッ“と着地した音が聞こえたなら、こそが真のゴールの瞬間です。

欲しいから、もらう。

お金が欲しいと思うのであれば私たちができることはただひとつ。

書類が届き次第大至急返送するということだけ。

それはこの一連のプロセスの中で私たちが唯一自分の意思でコントロールできることです。

それをすでにやり遂げた私たちにとってはきっと素晴らしい成功体験になるでしょう。

ビルゲイツ&ウォーレンバフェットから学ぶ、成果を上げる仕事の仕方

 

ゲイツとバフェット、これが成功者の仕事の仕方だ!

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ゲイツさんとバフェットさんは仲の良い友だちです。

そんな親友同士の対決が意外な場所で対決しました!

実はゲイツさん、YouTubeチャンネルを持っています。

そのなかでバフェットさんの投資先、つまりバークシャーハザウェイ社が投資している企業の実店舗にふたりがふらっと遊びに行くという企画がありました。

『デイリークイーン(DQ)』篇ではゲイツさんとバフェットさんのアルバイト対決が見ものです。

タイトルはこんな感じ。

【Bill Gates and Warren Buffett pick up a shift at Dairy Queen

ビル・ゲイツ氏とウォーレン・バフェット氏がDairy Queenでシフトを組む)

『デイリークイーン』は米国のアイスクリーム店です。

「Ready to work(準備OK)」とやる気マンマンに登場するゲイツさんとバフェットさん。

さっそくエプロンとサンバイザーを着けてシフトに入ります。

若い店員のOJTを受けつつ働く90代と60代の億万長者コンビ。

ソフトクリームを作ったり、レジカウンターに立ったりと大忙しです。

バフェットさんは常にジョークをとばし、ゲイツさんは何をするにも慎重です。

ふたりの性格が仕事ぶりに現れています。

そして最後に若い先輩店員からはこんな評価が。

「ビルはしっかりと注文がとれていたし、ウォーレンは接客が上手だったヨ。」

ゲイツとバフェットから学べる成功のカギ

デイリークイーンの若い店員の言葉はいたってシンプルですがここからとても大切なことが読み取れます。

ゲイツさんとバフェットさんは誰もが知る大成功者です。

そして成功をもたらしたのはふたりそれぞれの仕事ぶりでしょう。

ゲイツさんは世の中の役に立つものを作ってしっかりと注文がとれてきたからこそ成功したわけだし、バフェットさんはマーケットや企業との対話が上手だったからこそ成功したのだろうと思います。

つまり自分に合った仕事ぶりを続けてきた結果です。

自分にあったスタイルですからそこにストレスなんてないでしょう。

思う存分自分の強みを活かして爆進してきたはずです。

私たちがふたりから見習うべきところは、最新技術とか投資手法の前にまずは「自分の活かし方を知る」ことだと思いました。

ウォーレンバフェット曰く「賢明な投資がしたいなら、」

最後にゲイツチャンネルからもうひとつ。

バフェットさんの住むオマハが地盤の大型家具店『ネブラスカ・ファニチャーマート』の店舗訪問している動画もあります。

ベッド売り場の巨大なベッドに寝転がりながらムダ口トークを繰り広げるゲイツ&バフェット。

その背後にはバフェットさん本人が広告となった巨大なポスターが。

そこにはこんなキャッチコピーがそえられていまして。

賢明な投資がしたいなら、ぐっすりと眠ることだ。

ウォーレン・バフェット

ゲイツチャンネルのコンテンツはどれも3分やそこらの短かさで、特別に凄いことをしてるわけでも名言を残しているわけでもありません。

もし彼らを知らない人が見たら、アメリカの老コメディアンかなにかだと思われてしまうかもしれません。

でもそれがいい。